登山の用意

リュックサック・布あるいは革で出来たの袋を両肩に回した帯によって背中に負うタイプの袋は、打ち止めた獲物を担いで山野を渉猟する猟人のために最初に考案されたと考えられる。

それまでの袋は一方の肩だけに掛けるものであったため、重量のある物を運ぶとき肩を傷めがちであり、また安定を欠いた。

軍隊では兵士は食糧衣服等を収めたいくつもの肩掛け袋を左右交互にたすき掛けに負い、さらに銃の負い革と弾薬袋をたすき掛けにしなければならず、多数の負い革で胸部を締めつけた状態で行軍し戦っていた。軍用の背嚢が実用化されたのは18世紀になってからである。

登山の靴を購入

登山は、普通は平坦でならされた道ではなく、表面が不規則、不安定で、しかも傾斜のある場所を、重い荷物を担いで歩くものである。そのため、普通の靴ではすぐに壊れるし、靴底は滑るし、足の裏は痛くなり、また足首をひねることが多い。登山靴は、これらの問題を起こりにくくするために作られたものである。

普通の靴との違いは以下の通り。なお、これは旧式の一般的登山靴である。
靴底の刻みが深く大きい。一般のタイヤとオフロード用のタイヤの差である。
靴底が厚くて硬い。凹凸の多い地面で足裏を痛めないためである。
全体に分厚い素材で作られている。これも足を痛めないための措置。石ころが転がり落ちてきて当たっても、少しは大丈夫。
足首までを覆うようになっている。急傾斜を歩くと、足首に負担がかかるので、これを防ぐ。


これらの結果として、このような靴は非常に重くなる。素材が革しかなかった時代には、Kg単位の重さがあった。これは必ずしも悪いことではなく、特に重い荷物をかつぐ場合には、足が振り子の要領で振り出せ、むしろ歩きやすい側面もあった。しかし、重ければよいわけではないし、荷物が少ないときには軽いに越したことはない。軽登山用には布製のキャラバンシューズというのがあった。しかしその後次第に様々な合成素材が開発され、登山靴の種類も増えていった。

登山の魅力

レクリエーションとしての登山の魅力は、ゆっくりと傾斜を歩くことによる有酸素運動や、新陳代謝の活性化、あるいは景観や自然の風景そのものを楽しむことにある。他にも、森林浴(リラクゼーション効果)を楽しんだり、共に登山をする人との交流、冬山を登る際にはスキー滑走を目的とする場合もある。その目的は人により千差万別であり、それぞれの目的に合った登山の方法がある。また日本は山の国であって、散歩の延長で登れるような手ごろな山から、踏破に3?4日かかるものまで様々な山を歩くことが出来る。またひとつの山でも簡単なルートや難所の多いルートなどがあり、各々の力量や体力に合わせ登山を楽しむことの出来る場所が多い。日本においては、以前は登山というとワンダーフォーゲルや山岳部のイメージが強く、厳しく辛く、特殊な世界と見られがちであった。しかし近年、登山靴や登山用具の発達・軽量化によって、中高年世代においても一種の登山ブームと言える現象が起きた。高齢者でも気軽に登山やトレッキングが出来るように整備がなされ、体力にあった登山ルートで無理なく景色や運動を楽しむことが出来るようになってきている。


日本の代表とする富士山

富士山の優美な風貌は、国内のみならず海外でも日本の象徴として広く知られている。芙蓉峰・富嶽(富岳)などとも呼ばれる。古来より歌枕として著名である。


古来より霊峰といわれ、富士山を開いたのは、平安末期の1149年(久安5年)山頂に一切経を埋納した富士上人と称された末代であると伝えられている(『本朝世紀』)。江戸時代後期の1800年(寛政12年)まで富士山は女人禁制であった。富士山の登山は歴史上で最古の富士山登山道である「村山口」から大きく発展した。
外国人として初めて富士山の登頂をなし得た人物として、記録されている中では1860年のラザフォード・オールコックによる富士宮口からの登山とされている。



富士山麓周辺にはキャンプ場や観光名所が多くある。また、登山道は、富士宮口、須走口、富士吉田(河口湖)口、御殿場口などがある。
山頂は最暖月の8月でも平均気温が6℃しかなく、ケッペンの気候区分では最暖月平均気温が0℃以上10℃未満のツンドラ気候に分類される。